- カードローンは債務整理できるのか知りたい
- カードローンを債務整理するときのデメリットが知りたい
- カードローンを債務整理するときの注意点が知りたい
カードローンの返済が苦しくなり、「そもそもカードローンは債務整理できるのか」「債務整理したら取り返しのつかないデメリットがあるのではないか」と不安に感じている方もいるだろう。
結論から言うと、銀行カードローンも消費者金融カードローンも、債務整理の対象になる。
ただし、銀行カードローンと消費者金融カードローンでは、注意すべき点が異なる。銀行カードローンでは、受任通知などで銀行が債務整理を把握すると、借入先銀行の預金口座が一時的に使えなくなることや、保証会社が代位弁済して請求先が変わることがある。
消費者金融カードローンでは、銀行カードローンより金利が高い商品も多い。また、2010年6月17日以前に利息制限法の上限を超える金利で返済していた取引では、過払い金が発生している可能性もある。
債務整理には、信用情報への影響、一定期間の新規借入やクレジットカード作成の難しさ、自己破産における財産処分などのデメリットもある。
本記事では、カードローンと債務整理の関係、手続きごとの違い、デメリット、注意点を整理する。カードローンの返済で悩んでいる人は、自分に合う解決方法を考える参考にしてほしい。
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カードローンは債務整理できる|銀行・消費者金融どちらも対象
カードローンによる借金は、ほかの借金と同じように債務整理の対象になる。
銀行カードローンでも、消費者金融カードローンでも整理は可能だ。ただし、借入先の種類によって、過払い金の可能性、保証会社の関与、口座凍結のリスクなどが変わる。
まずは、債務整理をすると借金や返済がどのように変わるのかを確認しよう。
債務整理するとどうなるのか
債務整理は、借金の返済が難しくなったときに、返済条件の見直しや借金の減額、支払義務の免除を目指す手続きである。
主な方法は、任意整理・個人再生・自己破産の3つだ。
| 債務整理の種類 | 主な内容 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 任意整理 | 債権者と交渉し、将来利息の減免や分割返済を目指す | 元金は返せるが、利息の負担が重い場合 |
| 個人再生 | 裁判所を通じて借金を圧縮し、原則3年、特別な事情がある場合は最長5年で分割返済する | 元金の返済も難しいが、継続的な収入があり、住宅を残したい場合 |
| 自己破産 | 裁判所から免責許可を得て、税金など一部を除く借金の支払義務の免除を目指す | 収入や財産では返済の見通しが立たない場合 |
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返済負担を軽減できる幅は、一般に任意整理より個人再生、個人再生より自己破産の方が大きい。ただし、個人再生の弁済額は財産額などにも左右され、自己破産でも税金や養育費など免除されない債務がある。
また、裁判所を利用する個人再生や自己破産では、申立て、提出書類、財産調査などの負担が大きくなる。返済が難しいからといって最初から自己破産だけを考えるのではなく、借金額・収入・財産・家族状況を踏まえて選ぶことが大切だ。
消費者金融カードローンのように金利が比較的高い借入れでは、任意整理で将来利息を減免できるだけでも、毎月の返済が続けやすくなる場合がある。
一方、借入残高が大きく、利息を止めても元金の返済が難しい場合は、個人再生や自己破産を検討する必要がある。

銀行カードローンと消費者金融カードローンで債務整理時に違う点
カードローンは銀行・消費者金融のどちらでも債務整理できる。ただし、実務上の注意点は異なる。
| 比較項目 | 銀行カードローン | 消費者金融カードローン |
|---|---|---|
| 過払い金 | 通常は発生しにくいが、過去の取引内容は個別確認が必要 | 2010年6月17日以前に利息制限法の上限を超える金利で返済していた取引では発生している可能性がある |
| 保証会社 | 保証会社が付いていることが多く、代位弁済後は請求・交渉先が保証会社へ変わる場合がある | 消費者金融からの直接の借入れでは、借入先と交渉することが多い |
| 総量規制 | 貸金業法上の総量規制の対象外 ただし、各銀行の審査や自主的な取組みがある | 除外・例外貸付けを除き、貸金業者からの借入総額が年収の3分の1を超える新たな貸付けは原則禁止 |
| 口座凍結 | 受任通知などで銀行が債務整理を把握すると、同行の口座が一時的に使えなくなる可能性がある | 消費者金融だけを整理する場合、通常は銀行口座凍結の直接的な原因にならない |
過払い金とは、利息制限法の上限を超えて支払っていた利息がある場合に、返還を求められる可能性のあるお金のことだ。
2010年6月18日以降は、出資法上の上限金利が20%へ引き下げられ、いわゆるグレーゾーン金利は撤廃された。そのため、現在の一般的なカードローン取引で新たに過払い金が発生するケースは少ない。
ただし、2010年6月17日以前に、消費者金融などへ利息制限法の上限を超える金利で返済していた期間がある人は、過払い金が発生している可能性がある。
古い取引でも必ず請求できるわけではなく、取引終了から長期間が経過していると、時効などによって返還を受けられない場合がある。取引期間が長い場合は、任意整理だけでなく、取引履歴の確認や過払い金調査も含めて専門家に相談するとよい。
銀行カードローンの場合は、保証会社にも注意が必要だ。返済が止まったり受任通知が届いたりすると、保証会社が銀行へ残債を支払う「代位弁済」が行われ、以後は保証会社から請求される流れになることがある。
代位弁済は、借金が消える手続きではない。返済・交渉先が銀行から保証会社へ変わるため、任意整理では代位弁済後に保証会社と返済条件を交渉する場合がある。
実際のカードローン債務整理の例
債務整理によって、どれだけ返済負担を軽減できる可能性があるのかを見てみよう。
ここでは、以下の条件で任意整理をした場合を例にする。
- 借入残高(元金)
- 150万円
- 金利
- 年15.0%
- 返済期間
- 5年(60ヵ月)
- 債務整理の方法
- 任意整理
結果は以下の通りだ。通常返済は、元利均等・毎月払い・手数料なしで計算した概算である。任意整理後は、将来利息が全額カットされ、元金を60回で返済できたと仮定している。
| 月々の返済額 | 利息総額 | 総返済額 | |
|---|---|---|---|
| 通常通り返済した場合 | 約35,700円 | 約64.1万円 | 約214.1万円 |
| 任意整理後 将来利息0%・60回払いの仮定 | 25,000円 | 0円 | 150万円 |
この例では、任意整理によって将来利息が全額カットされると、月々の返済額は約10,700円下がり、総返済額は約64.1万円少なくなる。
ただし、任意整理で必ず将来利息が全額カットされ、返済額が下がるとは限らない。借入残高、金利、現在の返済期間、債権者との交渉結果によって変わる。
また、この例には経過利息、遅延損害金、弁護士・司法書士費用を含めていない。返済が苦しい場合は、いくら減るかだけでなく、手続き後に毎月いくらなら無理なく支払えるかを確認することが大切だ。

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カードローンを債務整理するときのデメリット
債務整理を行うと、カードローンの返済負担を軽くできる可能性がある。
一方で、信用情報や財産への影響など、無視できないデメリットもある。後悔を避けるためにも、手続き前に確認しておこう。
信用情報に影響し、新たな借入やクレジットカード作成が難しくなる
カードローンを債務整理すると、延滞、保証履行、契約終了、債務整理、破産申立てなど、手続きに伴う取引事実が信用情報機関へ登録されることがある。
ただし、「債務整理をした」という同一名称の情報が、すべての信用情報機関へ一律に登録されるわけではない。登録項目や期間は、信用情報機関、契約日、契約内容、返済状況によって異なる。
一般的には「ブラックリストに載る」と表現されることがあるが、実際にそのような名簿があるわけではない。信用情報機関に延滞・債務整理・保証履行・破産などの情報が登録され、ローンやクレジットカードの審査に影響する状態を指す俗称である。
主な信用情報機関と登録期間の目安は以下の通りだ。
| 信用情報機関 | 登録期間の目安 | 注意点 |
|---|---|---|
| 株式会社シー・アイ・シー(CIC) | 契約期間中および契約終了後5年以内 | 延滞・保証履行・破産などの有無を含む 登録項目は契約形態や支払状況によって異なる |
| 株式会社日本信用情報機構(JICC) | 契約継続中および契約終了後5年以内など | 債務整理・保証履行・破産申立てなどの取引事実を含む 契約日によって登録期間の扱いが異なる |
| 全国銀行個人信用情報センター(KSC) | 取引情報は契約終了日または完済日から5年以内、官報情報は開始決定日から7年以内 | 延滞・代位弁済などは取引情報、破産・民事再生の手続開始決定は官報情報として登録される |
登録期間の起算点は、契約終了日、完済日、取引事実の発生日、破産・民事再生の手続開始決定日など、情報の種類によって異なる。
信用情報に延滞や債務整理に伴う情報が登録されている間は、新たなカードローン、住宅ローン、自動車ローン、クレジットカードなどの審査に通りにくくなる。
ただし、登録情報が削除された後に審査へ通るかどうかは、収入、勤務状況、他社借入れ、申込先の審査基準などによって異なる。一定期間が過ぎれば必ず契約できるわけではない点にも注意しよう。
債務整理した金融機関では再契約が難しい場合がある
信用情報機関の登録期間が過ぎても、債務整理の対象にした銀行や消費者金融では、再びローン契約できない場合がある。
これは、信用情報機関とは別に、金融機関側で過去の取引記録が管理されている可能性があるためだ。
俗に「社内ブラック」と呼ばれることもあるが、公式な制度名ではない。金融機関内部の記録の保存期間や審査基準は、通常公表されていない。
過去に債務整理した会社だけでなく、そのグループ会社や保証会社でも、取引履歴が審査に影響する可能性がある。
また、債務整理後に短期間で複数のローンやカードへ申し込むと、申込情報が審査に影響することもある。信用情報の状態が気になる場合は、各信用情報機関の本人開示を利用して確認するとよい。
自己破産の場合は価値ある財産が処分対象になることがある
自己破産は、裁判所から免責許可を得ることで、税金など一部を除く借金の支払義務の免除を目指せる手続きである。
ただし、破産手続では、一定の財産が換価され、債権者への配当に充てられることがある。裁判所は、申立人の収入や財産では借金を返せない状態にあるかなどを確認する。
自己破産しても、すべての財産を失うわけではない。生活に欠かせない家財道具や、99万円以下の現金など、原則として手元に残せる財産もある。
ここでいう「現金」は手元にある現金を指し、銀行口座の預金残高がすべて同じ扱いになるわけではない。預貯金、車、保険の解約返戻金、退職金見込額、不動産などの扱いは、金額、裁判所の運用、自由財産拡張の可否によって変わる。
住宅や車を所有している場合も、価値、ローン残高、担保の有無などによって結論が異なるため、「必ず残せる」「必ず失う」とは言い切れない。財産への影響が気になる場合は、自己判断で処分や名義変更をせず、事前に専門家へ相談しよう。
借金問題が自己破産を必要とするほど深刻でない場合は、任意整理や個人再生で解決できないかも検討するべきだ。
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カードローンを債務整理するときの流れ
ここでは、カードローンを債務整理するときの流れを方法別に整理する。
債務整理は制度上、自分で進めることも不可能ではない。ただし、債権者との交渉、裁判所への申立て、書類準備には専門知識が必要になるため、まずは弁護士や司法書士へ相談することが大切だ。
認定司法書士が任意整理の代理交渉を行える範囲は、原則として1社ごとの債権額が140万円以下の民事事件などに限られる。
また、個人再生・自己破産は地方裁判所で行う手続きである。司法書士へ依頼する場合は裁判所提出書類の作成支援が中心となり、申立代理人として裁判所に対応できるのは弁護士である。
任意整理の場合
任意整理は、裁判所を通さずに、債権者と返済条件を交渉する手続きである。
進め方は以下の通りだ。
- 弁護士・認定司法書士に相談する
- 任意整理の可否、代理権の範囲、過払い金の可能性、月々の返済可能額を確認する
- 専門家と委任契約を締結する
- 専門家が債権者へ受任通知を送付し、取引履歴の開示を求める
- 利息制限法に基づく引き直し計算や過払い金の有無を確認する
- 将来利息の減免や分割返済について債権者と交渉する
- 合意できたら和解書を作成し、合意内容に沿って返済を始める
消費者金融などの貸金業者に対し、弁護士または権限の範囲内の認定司法書士から受任通知が送られると、正当な理由なく本人へ直接取立てをすることは原則として禁止される。
銀行は貸金業法上の貸金業者ではないが、実務上は受任通知後の連絡窓口が代理人側へ移ることが多い。ただし、受任通知を送っただけで、訴訟、相殺、保証会社への代位弁済など、すべての手続きが止まるわけではない。
任意整理では、元金を3年〜5年程度で返済する和解を目指すことが多い。ただし、債権者によっては長期分割に応じない場合や、将来利息の全額カットに応じない場合もある。
銀行カードローンを任意整理する場合は、保証会社による代位弁済後に、保証会社と交渉する流れになることがある。
個人再生の場合
個人再生は、裁判所を通じて借金を圧縮し、再生計画に沿って原則3年、特別な事情がある場合は最長5年で返済する手続きである。
任意整理とは異なり、債権者との任意交渉だけではなく、裁判所への申立てが必要になる。
具体的な流れは以下の通りだ。
- 弁護士に相談する。司法書士へ相談する場合は書類作成支援の範囲を確認する
- 任意整理で対応できるか、個人再生が必要かを検討する
- 依頼先と契約を締結する
- 債権者へ受任通知を送り、取引履歴や債権額を確認する
- 収入、家計、財産、債務額に関する資料を準備する
- 裁判所へ個人再生を申し立てる
- 必要に応じて個人再生委員との面談や履行可能性の確認が行われる
- 再生計画案を作成し、裁判所へ提出する
- 裁判所の認可決定が確定した後、再生計画に沿って返済を始める
個人再生では、住宅ローンなどを除く対象債務の総額が5,000万円以下であること、将来にわたって継続的または反復した収入を得られる見込みがあることなどが重要になる。
小規模個人再生における債務額別の最低弁済額の基準は、対象債務が100万円未満なら全額、100万円以上500万円以下なら100万円、500万円超1,500万円以下なら債務総額の5分の1、1,500万円超3,000万円以下なら300万円、3,000万円超5,000万円以下なら債務総額の10分の1である。
ただし、実際の弁済額は保有財産の評価額との比較で決まり、上記の金額より高くなることがある。給与所得者等再生では、原則として2年分の可処分所得も弁済額の基準になる。
住宅資金特別条項を利用できれば、自宅を残しながら個人再生を進められる可能性がある。ただし、住宅ローン自体が減額・免除されるわけではなく、原則として契約に沿った支払いを続ける必要がある。
個人再生は、任意整理よりも借金を大きく減らせる可能性がある一方、書類準備や裁判所対応が多くなる。申立てから認可までの期間は裁判所や事案によって異なり、数か月以上かかることもあるため、早めに相談することが大切だ。
自己破産の場合
自己破産は、収入や財産では返済できない状態にある場合に、裁判所から免責許可を得て、税金など一部を除く借金の支払義務の免除を目指す手続きである。
自己破産の流れは以下の通りだ。
- 弁護士に相談する。司法書士へ相談する場合は書類作成支援の範囲を確認する
- 自己破産が必要か、任意整理や個人再生で解決できないかを検討する
- 依頼先と契約を締結する
- 債権者へ受任通知を送り、債権額や取引履歴を確認する
- 収入、家計、財産、債務、借入理由に関する資料を準備する
- 裁判所へ破産・免責を申し立てる
- 同時廃止または管財事件として手続きが進む
- 必要に応じて裁判官や破産管財人との面談、債権者集会などが行われる
- 裁判所の免責許可決定が確定すれば、一部を除く借金の支払義務が免除される
自己破産には「同時廃止」と「管財事件」がある。
同時廃止は、換価できる財産がほとんどなく、破産管財人による詳しい調査や配当が必要ない場合に、破産手続開始と同時に破産手続を廃止する手続きである。
一方、一定以上の財産がある場合、財産や借入経緯の詳しい調査が必要な場合、浪費やギャンブルなどの免責不許可事由が問題になる場合、個人事業主・会社経営者の場合などは、管財事件になることがある。
裁判所に納める費用は、裁判所、事件類型、納付方法によって異なる。東京地方裁判所の2026年1月1日現在の資料では、個人の自己破産・免責申立ての申立手数料は1,500円、同時廃止事件の予納金は13,046円、個人管財事件の予納金は最低20万円に加えて20,397円とされている。
このほか、自己破産申立てでは4,950円分の予納郵券が必要とされている。予納金は事案によって変更される場合があり、現金で納付する場合の金額も異なるため、実際に申し立てる裁判所の最新資料を確認しよう。
弁護士・司法書士へ依頼する場合は、裁判所費用とは別に専門家報酬がかかる。費用が不安な人は、法テラスの民事法律扶助の利用条件や立替対象、依頼先における分割払いの可否を確認するとよい。
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カードローンを債務整理するときの注意点
カードローンを債務整理する際は、手続き後の返済額だけでなく、生活口座、財産、保証人、家計への影響も確認しておく必要がある。
月々の返済負担が増える可能性もある
債務整理をしたにもかかわらず、月々の返済負担がかえって大きくなるケースがある。
特に、銀行カードローンのように金利が比較的低い借入れを任意整理する場合は、利息カットによる効果が小さいことがある。
また、任意整理では元金を3年〜5年程度で返済する和解を目指すことが多い。任意整理前の返済期間が長かった場合、返済期間が短くなり、毎月の返済額が上がる可能性がある。
さらに、弁護士や司法書士の費用を分割払いする場合は、その支払いも家計に加わる。
| 月額が上がりやすいケース | 理由 |
|---|---|
| 金利が低い借入れを任意整理する | 利息カットによる軽減効果が小さい |
| もともとの返済期間が長い | 任意整理後は3年〜5年程度で返済する和解が多い |
| 専門家費用を分割で支払う | 返済額に加えて費用負担が発生する |
| 複数社を同時に整理する | 各社への返済額を合計すると家計を圧迫する場合がある |
債務整理を検討するときは、「借金が減るか」だけでなく、「手続き後に毎月いくら支払うのか」「専門家費用を含めても家計を維持できるか」を必ずシミュレーションしよう。
銀行カードローンでは口座凍結や相殺に注意する
銀行カードローンを債務整理する場合、受任通知などで銀行が債務整理を把握すると、借入先と同じ銀行の預金口座が一時的に使えなくなる可能性がある。
銀行は、カードローンの債権者である一方、預金者に対して預金を払い戻す債務者でもある。そのため、預金残高とカードローン債務の相殺などを行うために、口座が一時的に凍結されることがある。
口座が凍結されると、預金の引き出し、振込、口座振替ができなくなる可能性がある。給与振込口座や家賃・公共料金の引落口座にしている場合は、生活に影響が出やすい。
ただし、口座凍結の対象、期間、相殺される預金の範囲は、銀行、契約内容、口座残高、保証会社の手続きなどによって異なる。
債務整理を依頼する前に、以下を確認しておこう。
- 給与振込口座を変更できるか
- 借入先銀行の口座に給与が振り込まれると、口座凍結中に生活費を引き出せなくなる可能性がある。
- 家賃・公共料金・携帯料金の引落口座を変更できるか
- 口座振替ができないと、生活に支障が出たり、別の支払いに遅れが生じたりする可能性がある。
- 必要な生活費をどう確保するか
- 自己破産や個人再生では財産の申告が必要になるため、預金の移動や引き出しは専門家に相談しながら行う。
特に注意したいのは、自己判断で預金を隠したり、家族名義の口座へ移したりする行為である。自己破産や個人再生では、財産隠しや不適切な財産移転と判断され、手続きに悪影響を及ぼすおそれがある。
口座凍結への準備は必要だが、財産の扱いは手続きに大きく影響する。受任通知を送る時期も含め、必ず弁護士や司法書士に相談し、適切な順番で進めよう。
すべての借金を同じ方法で整理できるとは限らない
カードローン以外にも、クレジットカード、住宅ローン、自動車ローン、奨学金、家族や知人からの借入れがある場合は、どの借金をどう扱うか慎重に検討する必要がある。
任意整理では、整理する債権者を選べる場合がある。一方、個人再生や自己破産では、原則としてすべての債権者を手続きに含め、裁判所へ申告する必要がある。
また、保証人や連帯保証人がいる借金を債務整理すると、保証人へ請求が行く可能性がある。カードローンは保証人を求めない商品が多いが、ほかの借金も含めて整理する場合は、保証人への影響も確認しておこう。
相談先は弁護士・認定司法書士・法テラスなどから選ぶ
債務整理は、弁護士または司法書士に相談できる。ただし、司法書士は誰でもすべての債務整理を代理できるわけではない。
法務大臣の認定を受けた認定司法書士が任意整理の代理交渉を行えるのは、原則として1社ごとの債権額が140万円以下の範囲である。1社あたりの債権額が140万円を超える場合は、弁護士への相談が必要になる。
また、個人再生・自己破産で司法書士に依頼できるのは、主に裁判所提出書類の作成である。地方裁判所における申立代理や裁判所との対応まで依頼したい場合は、弁護士へ相談しよう。
費用が不安な場合は、法テラスや自治体の多重債務相談窓口を利用する方法もある。収入や資産などの条件を満たし、審査を通過すれば、民事法律扶助による弁護士・司法書士費用の立替制度を利用できる場合がある。
相談時には、以下の資料をできる範囲で準備しておくと、手続きの見通しを立てやすい。
- 借入先、借入残高、毎月の返済額が分かる資料
- カードローンやクレジットカードの契約書・明細・アプリ画面
- 給与明細、源泉徴収票、家計収支が分かる資料
- 預金通帳、保険、車、不動産など財産に関する資料
- 家賃、公共料金、携帯料金など毎月の固定費が分かる資料
資料がすべて揃っていなくても相談はできる。返済が苦しくなっている場合は、滞納が長期化する前に早めに相談しよう。
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カードローンは債務整理できるが、口座凍結や信用情報への影響に注意しよう
カードローンの借入れが増え、返済困難に陥っている人にとって、債務整理は解決手段の一つである。
銀行カードローンでも消費者金融カードローンでも、債務整理の対象になる。ただし、銀行カードローンでは口座凍結や保証会社への代位弁済、消費者金融カードローンでは利息負担や過去の取引における過払い金の有無に注意が必要だ。
過払い金の可能性があるのは、主に2010年6月17日以前に利息制限法の上限を超える金利で返済していた取引である。古い取引でも時効などによって請求できない場合があるため、取引履歴を確認する必要がある。
債務整理には、信用情報への影響、新規借入やクレジットカード作成の難しさ、自己破産における財産処分などのデメリットがある。
一方で、任意整理によって将来利息を減免できれば、毎月の返済額や総返済額を減らせる可能性がある。個人再生や自己破産を利用すれば、任意整理では解決が難しい借金を整理できる場合もある。
大切なのは、手続き名だけで判断しないことだ。借入先、借入額、収入、財産、家族構成、保証人の有無によって、適した方法は変わる。
カードローンの返済が苦しくなっている場合は、滞納が長期化する前に、弁護士や、代理権の範囲を確認した認定司法書士などの専門家へ相談しよう。
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出典
金融庁「貸金業法のキホン」
日本貸金業協会「お借入れは年収の3分の1まで(総量規制について)」
CIC「CICが保有する信用情報」
JICC「信用情報の内容と登録期間」
全国銀行個人信用情報センター「センターの概要」
法務省「司法書士の簡裁訴訟代理等関係業務の認定」
法テラス「弁護士・司法書士費用等の立替制度のご利用の流れ」
東京地方裁判所「破産事件の手続費用一覧」
東京地方裁判所「よくある質問」
大阪地方裁判所「倒産部(第6民事部)」
e-Gov法令検索「破産法」
e-Gov法令検索「民事再生法」
